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世田谷リハビリテーション病院 > リハビリテーションコラム > 【第16回】脳卒中患者さんのリハビリテーション評価について

リハビリテーションコラム

2023.08.02

【第16回】脳卒中患者さんのリハビリテーション評価について

リハビリテーション評価の必要性

我々リハビリスタッフは患者さんの状態を日々評価し問題点をみつけ、その問題点に対して介入するということを繰り返しています。それはどの疾患も同様ですが、特に脳卒中患者さんの症状は多種多様で、評価項目も必然的に多くなります。
脳卒中患者さんの評価結果の活用方法としては、問題点を見つける以外に、変化を確認するため、予後予測のため、転倒予測のためなどいくつかあります。
手足の麻痺を評価する方法の一つに、ブルンストロームリカバリーステージという評価方法があります。今回はこの評価方法をご紹介します。

Brunnstrom Recovery Stage(ブルンストロームリカバリーステージ)

麻痺の回復過程をステージⅠ~Ⅵの6段階で評価する方法で、上肢(腕)、手指、下肢について分けて評価しますが、今回は上肢(腕)のテストについてまとめてみました。
ステージⅠ・・・上肢(腕)運動の発現はなく弛緩性の完全麻痺
ステージⅡ・・・上肢(腕)をわずかに動かせる
ステージⅢ・・・上肢(腕)を動かすと各関節が共同して動く共同運動が現れる(図1)

a.上肢屈筋共同運動 図1 ステージⅢ

b.上肢伸筋共同運動 共同運動

ステージⅣ・・・共同運動が薄れ個々の関節運動が一部可能になる(図2)

図2 上肢ステージⅣ
ステージⅤ・・・共同運動がさらに薄れ個々の独立した関節運動が可能になる(図3)

図3 上肢ステージⅤ
ステージⅥ・・・共同運動の支配から完全に脱し自由な運動が可能となる。